「介護ベッドや車椅子って、買うもの? 借りるもの?」「介護保険で、どこまで使えるの?」——福祉用具のことは、初めてだと分からないことだらけですよね。私はケアマネとして6年間、たくさんの方の福祉用具選びに関わり、自身の介護でもベッドや車椅子、歩行器に本当に助けられました。その経験から、レンタルと購入の違い、そして上手な使い方をお伝えします。
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介護保険でレンタルできる福祉用具は「13品目」
介護保険では、次の13品目が1〜3割の自己負担でレンタル(福祉用具貸与)できます。
現場でよく使われていたのは——特殊寝台(介護ベッド)とその付属品、車椅子とその付属品、歩行器、手すり、認知症老人徘徊感知機器、スロープ、歩行補助杖。ほかに、床ずれ防止用具、体位変換器、移動用リフト(つり具を除く)、自動排泄処理装置があります。
要支援1・2、要介護1の方は、ご注意を
原則として、要支援1・2と要介護1の方は、レンタルできないものがあります。車椅子(付属品)・特殊寝台(付属品)・床ずれ防止用具・体位変換器・移動用リフト・認知症老人徘徊感知機器です。
ただし、例外があります。お身体の状態から「生活に必要」と認められた場合はレンタル可能で、その際は「理由書」と「医師の意見」の提出が必要です。理由書は、福祉用具が必要になった経緯や身体状況を、ケアマネジャーが客観的に記載します。——「軽度だから借りられない」とあきらめる前に、まずケアマネに相談してくださいね。
レンタルの良いところ
- 選ぶ時にいくつか持ってきてもらい、実際に試せる。合わなければすぐ交換
- 不具合があれば、確認・調整・交換してもらえる
- お身体の状態が変われば、車椅子もベッドも交換できる
- 不要になれば、すぐ返却できる
そして、何かあった時にフットワークの軽い業者さんだと安心です。逆に、不具合や変更をお願いしてもなかなか動いてくれない場合は、業者の変更をケアマネに相談して大丈夫ですよ。

「購入」になる福祉用具もあります
入浴や排泄に使う、直接肌に触れる用具(ポータブルトイレ、シャワーチェアなど)は、レンタルではなく購入です。年間10万円を上限に、費用の1〜3割の自己負担で購入できます。
さらに2024年4月からは、歩行器・歩行補助杖・スロープが「購入とレンタルの選択制」になりました。医師や専門職などの意見をもとに、どちらにするかを決めます。
杖や歩行器は、お身体の状態が変化しにくい場合や、長く毎日使う場合は、レンタルの総額より購入の方が安くなることがあります。「自分専用」として気兼ねなく使えるのも、購入の良さですね。
(出典:厚生労働省・介護保険制度における福祉用具貸与/特定福祉用具販売)
現場で「これは助かった」——実例をご紹介
私が現場で提案して、生活が変わった例をいくつか。
| 福祉用具 | 現場での実例・ポイント |
|---|---|
| 体圧分散クッション (車椅子付属品) | 座る時間が長いと床ずれ(褥瘡)ができやすいため、兆候が見えたら導入して予防 |
| 低床ベッド+徘徊感知マット | 認知症で転落の危険がある方に。動きにすぐ気づけるように |
| 介助バー (ベッド付属品) | 立ち上がりを支える定番。転落予防にも |
| 圧切り替え型マットレス | 自力で寝返りが打てない方に。ご家族も高齢で体位変換が難しい場合、自動でできるものを提案 |
| GPS付き専用シューズ (徘徊感知機器) | 居場所がスマホで分かり、何度も大事に至らずにすみました。ご家族の安心にも |
| 手すり | 歩行が不安定な方に。車椅子だった方が、居室内に手すりをつなげて歩行訓練を重ね、歩けるようになったことも |
| スロープ | 歩行が不安定になると1〜2センチの段差でもつまずくため、小さな段差の解消に |
| 歩行器 | 転倒を繰り返していた方が、安定して歩けるように。疲れたら腰掛けられる椅子付きや、買い物カゴ付きのタイプも |

失敗しない選び方
- まずはケアマネジャーに相談を。最適な関係機関につないでくれます
- リハビリ中なら理学療法士などの専門職と、そうでなければ福祉用具専門相談員と一緒に選定を
- 歩行器やベッドは、いきなり購入せず、まずレンタルで試すのがおすすめ。状態に合わせて変えられるのがレンタルの強みです
私自身の介護でも、本当に助けられました
母と義母の介護を振り返ると、介護ベッド・車椅子・歩行器にはすごく助けられました。車椅子は状態に合わせて何度も変更してもらいましたし、歩行器は散歩の途中で疲れたら腰掛けて休めて、デイサービスにも持参していました。
購入したものでは、ポータブルトイレとシャワーチェアが本当に助かりました。こうした購入タイプの介護用品は、ナイスウェイのような介護用品の専門店でも探せます。
最後に
福祉用具は、ご本人の「できる」を支え、ご家族の負担をそっと軽くしてくれる、心強い味方です。少しでも迷われたら、まずは気軽に、ケアマネジャーに相談してみてくださいね。
